我が家のクルマを司る人物の命によって、タイヤをスタッドレスに履き替えに行った。向かったのはガソリンスタンド。なんでオートバックスとかじゃなくてスタンドかって話なんだけど、ガソリンスタンドって言ったら店員にかわいい女子高生とか居るじゃない。笑顔がまぶしい18歳の可能性だってあるじゃない。更にタイヤ履き替えとなると、一時間くらいかかるわけ。ホイール付いてない奴だからね。そしたら、ちょっとヒマな時間をカナコ(18)とお喋りして過ごせるかもしれないじゃない。
僕「このバイト長いの? 大変だね、年末だってのに」
カナコ「今年の夏からやってるんですよ。おかげでもう慣れました(笑)今日は少し暖かいから、大丈夫ですよ」
僕「そっか。ホントは今日、気が乗らなかったんだ。年末だってのにアニキにパシられちゃってさ。でも、来てよかったよ…キミに会えたし」
カナコ「霧崎さん……私、霧崎さんのスタッドレスになりたい」
僕「…春になっても、履き替えたりしないよ」
みたいなね。一時間どころかたった2,3の会話で恋人ゲットっていうプランが頭に浮かんでたんだけど、実際スタンドに到着すると、5人居た店員がすべて男だったので脳内にガラスを叩き割った音が響いたよ。え、一人ぐらい居るんでしょ? たまたまトイレ行ってるだけでしょ? って期待してみたけど、タイヤ交換終わる頃になっても世界は灰色のままだったよ。