がたん、ごとん、がたごとん。電車に揺られて通学中。たまたま僕の視界の中に居た男が、ポケットからティッシュのゴミをポロッと捨てた。え、マジで? ここ電車内だよ。お前それ捨てちゃうわけ? おいおい大人だろ?
なんか最近こういうこと多くて。見るからに真面目じゃなさそうな奴だったんで、声かけるのも躊躇われるし。超LOWテンションになった僕は、なんか段々むかついてきて、精神的にコイツを苦しめてやりたくなった。
落としたゴミを、超ガン見。
そっからの10分強、ひたすらガン見してやった。本人の顔も視界には入ってたけど、一切眼を合わせずに、ただ落ちたゴミを凝視。凝視。凝視。
心の負荷に耐えかねたのか、男は降りる寸前にまるで今気づいたかのように落としたゴミを拾っていった。よ~し良い子だ。